電車のドアが開いた。
降りるのが遅いやつと、
無理矢理乗り込んできたやつとすれ違い
無理矢理乗り込んできた奴が
私の爪先を思い切り踏んだ。
電車のドアの手すりは一人分余裕があるタイプで
ドアにはみ出てないから、踏もうと思わなければ踏めない。
私の足を踏んだくそ野郎は、会釈もなにもしなかった。
イアホンもしてるからなにも聞こえないだろう。
ほんと、くそ野郎か。
チャラチャラした見た目で
頭ワックスで固めて
韓流みたいな顔しやがって。
iPhoneなんて使いやがって。
黒いダウンに、黒いズボン
黒い革の紐靴
はーーーーーーー、
朝から最悪だ。
階段で躓いて脛をぶつければ良いのに。
スマホで聞いてる曲が大音量で電車に流れちゃえば良いのに。
会社に行ったら間違えて「ただいま」とか言えば良いのに。
猫に「にゃー」とか話しかけて白い目で見られれば良いのに。
大事な資料シュレッダーかけて叱られれば良いのに。
iPhoneトイレに落として使えなくなれば良いのに。
会議中に眠くなり「なぅ!?」とか急に叫べば良いのに。
とにかく、そいつも誰かから足踏まれてほしい。
そして、私と同じように何も出来ず悶々と過ごせ。うん。